フロイトが考えたのはこういうことだ。人間は誰しも、自分でも知らない 「心の秘密」をもっている。世の中には、不幸にも、なぜだかわからないうちに心や体の調子が悪くなり、しかもそのせいで周りとの人間関係までぎくしゃくしてしまっているような人がいる。そういう人の多くは、この「心の秘密」のせいで不幸になっている。
自分にも分からない 「心の秘密」などというものができてしまうの は、もとはといえばこの「話すこと」に原因があるのだと言ってよい。フロイトは、「無意識」をつくる心の働きを「抑圧」と呼んだが、これは「話すこと」を抜きには考えることが できないメカニズムである。つまり、あることを言わずに別のことを言う、ということではじめて、なにかが外へと追い出される、ということになるのである。
ときどき、精神分析 (まがい)の本を読んでいると、人間に心の病をもたらす根本的な問題は 「人間の本能が壊れている」ことだ、などという説明に出会うことがある。こうした考え方 は、精神分析の立場からすると、まったくの的外れだと言わねばならない。人間が「ことば」というものを話すようになった瞬間から、自らの本能的現実とはまったく異なる次元の「現実」に、すなわち、まさに「言語によって生み出される現実」に、捕らえられてしまうということ、そのことこそが重要なのだ。
言語の働きにのっとって話すことが「無意識」をつくり、また逆に「無意識」を探す道すじを与えてくれるのだとすれば、およそ人間の活動の及ぶあらゆる領域において、「無意識」が存在し、「無意識」が探求されうることになる。だからフロイト以後、文学も、人類学も、政治学も、社会学も、文学作品の中にも、未開社会の畑の中にも、政治的言説の中にも、はたまた社会構造そのものの中にも、「無意識」は存在するし探求されるようになった。
フロイト:チェコ、年子、ユダヤ改修派(ユダヤとして被差別、隣国ナチスとの関係)
ユング:ゲルマン系スイス、父プロテスタント牧師名士、母シャーマン家系
抑圧・トラウマを意識化すると神経症が治る。カタルシス→意識化していない、知らないことは怖い
抑圧>無意識>神経症(神経症だけでなく無意識に入り込む:夢・失錯行為・機知に反映)
心の構造論
イドesリビドー:快感原則
自我ego:健全
超自我super ego:無意識な躾(破ると後悔や罪責感)
エディプスコンプレックス:母好き父嫌いな息子
エレクトラコンプレックス:父好きな葉は嫌いな娘
劣等感を意味するのはコンプの一種でコレ、劣等複合(inferiority complex)
全ての他人よりも不足している、劣っているという信念から劣等感が生じ、極端な内気、自己隔離、社会的従順などが発生
死の欲動・影←対抗するには自我(健全)の強さが必要
駄目男に惹かれる>快感(受動な不快を能動的に置換して和らげようとしている)
ヌーメン性:聖性が作用し自身が支配される
ニヒリズム:虚無主義、絶対的な価値がなくなる
脳科学の知見
思考)外部を知覚し判断
感情)内的寛容や内的欲求を抑圧し評価
情動)検索、のっとり、恐怖、パニックの少なくとも4つ
力動:反対方向に動くエネルギーの葛藤
愛情と攻撃性、欲望と禁
転移:患者が分析家に愛情や憎しみ等の感情を向ける、逆に分析家が患者に感情を向けると逆転移
解離:ヒステリーから別人格が現れる
(ヒステリー:強い感情があり意識から追い出されている記憶)
自由連想法:自由に話し無意識に閉じ込められた記憶を蘇らせる
催眠術:意識は眠らせるが無意識に話し掛け暗示を掛ける、これで支配できる
幼児期の性的トラウマが思春期以降にヒステリーとして現れる
夢:願望充足(あくまで無意識の。だがかつて意識から追放された欲望)
睡眠自体を守る行為の場合もある
圧縮+移動+抵抗の検閲
イドとエゴとスーパーエゴが夢を歪めているのを探る
夢により意識と無意識を近づけたと言える
子供の夢:強い歪曲や検閲がなく、また抑圧や記憶が少なく欲望成就そのままが多い
大人の夢:遠い記憶/複雑な葛藤/幼年期の記憶で圧縮移動されて分かりにくい
現実と欲望の葛藤→間違い/度忘れ/ヒステリー/脅迫神経症/夢で成就
プライベートで退行し抑圧を解放しバランスを取っている
(フロイト
夢や症状は個人史の中で探られるべき
脅迫症状には愛憎の葛藤や性的トラウマがある
夢には無意識に抑圧された願望が現れる
無意識は自我が受け入れられないものを放り込むゴミ箱のようなもの
自我は意識の中心、無意識の中に抑圧された衝動や感情が神経症の原因
神経症の原因は幼少期にある
(ユング
夢や症状は集合的無意識に根差す原初的なイメージとも比較対象すべき
物語が重要であり人の苦悩や背景を明らかにする
無意識は意識を補償するもので夢は無意識からのメッセージ
無意識はもっと創造的で植物にすら通底する将来的な層がある
意識と無意識からなる心の中心には自己(セルフ)がありこれを実現することが人生の目標
神経症の原因は現在にある、神経症の人こそ自己実現の可能性をもつ
(オレ
無意識の願望が幼稚な場合は折り合いがつかず問題だな
夢の定型変形
塔/ペン:ちんこ
鞄/洞窟:おまんちょ
王/王妃:両親
小動物:子供/兄弟
言葉遊びで別の言葉に置き変えらる
夢を他人に話す前提>転移者(分析家)が夢に含まれている
前頭法:頭を叩きながら治療者が語り掛ける
自由連想法:頭に浮かんだことをそのまま語らせる
不安=内的、恐怖:外的、体内:楽園
不安の原型は出産外傷で分離、孤独、見捨てられ
神経症は無知に押し込まれている
暗示法は信頼関係=転移が必要で危険>フロイトは自由連想法に変えた
フロイト=性欲、子供においては愛着・依存が
男女間の結合だけでなく、創造・欲求・生命力の源泉・活力
人間は性欲を学習するので間違いや失敗が起こりやすい
男:エディプスコンプ(母に恋し父を憎む)→去勢を連想→断念し父を真似→超自我→(拗らせ)性同一性
女:エディプスコンプ(母を愛す)→ちんこがない→劣っている→母を嫌悪→父に憧れ→他男と恋愛→(拗らせ)変な恋愛、ユング派はエレクトラコンプレックスという
肛門期:トイレ成功/失敗の躾>SMに発展
ナルシシズム:性的エネルギーを自己に(自己保全)
防衛機制:抑圧(嫌な事は無責任化)、否認(認めない)、分離(感情を切り離し他人事)
防衛機制:同一化、反動形成(嫌なのに丁寧)、投射(被害妄想など)、合理化(知性化:言い訳)、昇華(虐めをスポーツ)
死への欲動(タナトス):正か生き死に、外部とすると他者攻撃となる、あるいは超自我(躾)
生の欲動(エロース):
戦争=攻撃的欲求
宗教=幼児は親に守ってもらいたい欲望(幼児神経症的)
芸術=幼児期に抑圧された性的欲望を形を変え昇華
性欲・攻撃性・エディプスコンプを転換→仕事/スポーツ/絵/戦争/文学
ユング:心がどこへ向かおうとしているか?心は過去から未来へ発達を続けようとする
フロイト:過去(幼児期)>性的エネルギー
カレン、ホナイ:神経症は性欲でなく文化的要因=対人関係と基底不安(幼児期/孤独で無力)
アルフレッドアドラー:権力闘争/体力知力を求める、劣等感が神経症に
子供の人格形成:親は子供の世界に入るべきでない、自分で世界を発見すべき
幼児の人格形成:母が外部との緩衝になり、受け取れるものだけ選択し赤ちゃんに返すといい
ラカン:
想像界(鏡像):ナルシシズムと攻撃性で事故や他人を形成する領域
象徴界:人を人と形成する言語の領域=法
現実界:死の欲動の領域
男性の去勢不安、女性のペニス羨望>精神分析治療で乗り越えるのが難しい
自我心理学:自我を強くし適応能力を高める(無意識を長期間分析する必要がなくなる
認知行動療法:無意識にアプローチしないプラグマティックなトレーニング療法
例)ゴキブリ怖い>映像を見て慣れる等(パブロフの犬的)
ニューロサイエンス:心の現象も脳内化学物質プロセス
心理学
ヴント:要素主義-構成主義-意識内容の考察
ワトソン:行動主義 S(刺激)-R(反応)
ヴェルトハイマー:ゲシュタルト心理学=形態(似てるものをグループしがち)
上の2つの反応観察に反論し全体性に光を当て解明しようとする、心は要素に分解できず部分からは導くことは不可
フロイト:精神分析
=======
枢軸 axis/pivot
国際関係のうえで親密な友好関係にあり、共同行動をとる国々。ナチス・ドイツ、ファシストのイタリア、軍国主義の日本。ムッソリーニがローマとベルリンを結ぶ垂直線を枢軸として国際関係は転回すると演説して有名に。ひっくり返すの暗喩。