--db
ある基準電力すなわち単位時間当たりの仕事量に対する比の常用対数の値をベル(bel)という。 しかし、ベルが常用には大きすぎそのまま用いられることは少なく、ベル(bel)の10分の1でデシベル[dB]が用いられる。デシ[d]=10倍。音の強さ(音圧レベル)・電力などの比較や、減衰量などをエネルギー比で表すのに使用される。
倍率(比) 電圧比 電力比
1倍 0.00dB 0.00dB
2倍 6.02dB 3.01dB
3倍 9.54dB 4.77dB
5倍 13.98dB 6.99dB
10倍 20.00dB 10.00dB
50倍 33.98dB 16.99dB
100倍 40.00dB 20.00dB
500倍 53.98dB 26.99dB
1000倍 60.00dB 30.00dB
5000倍 73.98dB 36.99dB
10000倍 80.00dB 40.00dB
「1Vが100Vに」なら「40dB上昇」、「1Wが100Wに」なら「20dB上昇」と呼ぶ。
デシベルは本来二つの電力の比を表す次元のない量であるが、工学では慣習により絶対基準値を定めて絶対単位として使うことが広く行われている。
dBm:1mWを0dBとしたもの。例えば、600オームの抵抗負荷に1mWの電力を供給するのに必要な交流電圧は、約0.775VRMSである。
dBV:1Vを0dBVとした電圧(負荷に無関係) 主に家庭用オーディオ機器で使われる音声信号レベルの基準。通常のマイクロホン出力が-40dB(10mV)~-50dB(3mV)程度。
dBu:0.775Vを0dBとしたもので、電圧の強さをdBで表したもの。負荷のインピーダンスは無関係。主に業務用オーディオ機器で利用される音声信号レベルの基準。
log10 2 ≒ 0.3010, log10 3 ≒ 0.4771, log10 100 = 2, log10 1000 = 3 LogxN Nが大きくなるについて、値は上がって行くが、上昇が少なくなっていく
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--インピーダンス
インピーダンスは、交流回路における電圧と電流の比で、簡単に言うと、交流に対する抵抗のこと。
交流回路ではリアクタンス成分が含まれているので、電圧の変化に対して電流の位相が進んだり遅れたりします。この為、使用する交流の周波数によってインピーダンスが変化します。ですので、インピーダンスの表記は特定周波数時の値で表記する場合が多い。例1KΩ(1KHz)。また、リアクタンス成分は抵抗成分と異なり、自らが電力を消費しません。
音響機器が信号を受け渡しする場合、その信号の実体は、電圧でも電流でもなく電力で、同じ信号を送るにも、高いインピーダンスの形で送るのか低いインピーダンスの形で送るのかという選択がある。音量が取れるという意味なら低インピーダンス、高能率が一番であるがノイズの影響を受けやすい。残留ノイズが多い場合で音量自体は取れるものなら高インピーダンス低感度の方がボリュームを上げられ相対的にノイズを小さく出来る。
民生は、アンプの出力インピーダンスは非常に小さくほとんど0で、スピーカの入力インピーダンスは4-16Ωが販売されている。スピーカのチョイスでは8Ωと16Ωあったら迷わず16Ωを選ぶのが普通。8Ωのが軽く厳密的には8Ωのが反応が早いと考えられるのですが、16Ωの方がアンプのパワーを上げられるからです。出力側のインピーダンスに比べて入力側のインピーダンスが大きい場合。この場合は、伝送ロスはあるものの、一応信号の受け渡しは出来る。最悪なのは出力側のインピーダンスに比べて入力側のインピーダンスが低い場合で、この場合は信号の受け渡しが上手く行かず、歪みや高域の劣化を生じることになる。
残念ながら出力インピーダンスが特定できない状況がほとんどなので、音響機器の多くは比較的高いインピーダンスに対応できるように、入力インピーダンスを高くとってある。同じく出力も、送り先のインピーダンスが判らないので、低いインピーダンスで出力するようになっている。これを一般に「ロー出しハイ受け」と言っている。
音響機器の信号の受渡しには、電話回線のインピーダンスが600オームだった名残で、伝送ロスには目をつむって基本的に600オームのローインピーダンスを基準としている。しかし今や、業務機器においても「ロー出し、ハイ受け」が普通になりました。業務機器の平衡出力におけるインピーダンスは50Ω~200Ωの範囲にあるといっていい。一方で、ラインレベルの平衡入力インピーダンスは10kΩ~20kΩが標準になりつつある。民生は前述の通り、出力0Ω、入力4-16Ωである。
インピーダンスはロー出しハイ受け